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寝る前に飲む珈琲とカフェインレスコーヒー

日本は世界有数の珈琲消費国である。
日本人はお茶、というイメージが国内外ではあるが、アメリカやドイツと言った珈琲大国に匹敵するほどの消費量を日本は誇っている。
珈琲に含まれる成分としてよく知られているのが、カフェインとクロロゲン酸である。
とくにカフェインの方は広く一般にも知られている成分の名前だ。
カフェインはその名前からコーヒーがすぐ連想されるが、緑茶やウーロン茶、紅茶にもカフェインが含まれている。
お茶というのは非常にカテゴリーが広いが、茶の葉を使ったお茶にはカフェインが含まれていると考えてよい。
逆に茶の葉を使っていないお茶にはカフェインが含まれていない。
茶の葉を使っていないお茶というと、例を挙げるならば、麦茶(麦、特に大麦を使用)、ジャスミン茶(ジャスミンの花を使用)などが挙げられる。
話をコーヒーに含まれるカフェインに戻すと、コーヒー一杯に含まれるカフェインの量は、だいたい50mgといわれている。
玉露などはコーヒーよりも多くのカフェインを含んでいるとされている。
そもそもカフェインは何かというと、アルカロイドと呼ばれる化合物の一群の一つである。
アルカロイドは植物が作り出す化合物の一群で、窒素原子を有しており、塩基性構造部位をその分子中に有している。
アルカロイドは人間に対して薬理作用を有していることが多く、カフェインも例外ではない。
カフェインの薬理作用は実はまだ知られていない部分もあるのだが、広く世間一般にその薬理作用として知られているのは、覚醒作用と利尿作用である。
覚醒作用は耐性ができず、利尿作用は耐性ができるという話だが、この部分についてもまだ明らかになっていない部分が多い。


このカフェインにより覚醒作用により、夜眠れなくなるから寝る前には珈琲を飲まないほうがよい、とよく言われる。
かくいう私は、夕食後の一杯のコーヒーが好物であった。
この一杯が一日の疲れを忘れさせ、明日への活力を生んでいた。
コーヒーを飲んだせいで眠れなくなる、ということには無縁であった。
しかし年を取るにつれ、以前よりはぐっすり眠れなくなってきた。
布団の中に入っても寝付けない、一度眠りについても夜中に目を覚ます、ということが頻繁に起こるようになり、良質な睡眠がとれず体調が優れず、昼間の日常生活にも支障をきたすようになった。
不眠になったきっかけ自体はストレスであるのだが、これを機会に寝る前のコーヒーについても見直すことにした。
しかし、飲まないのが一番であるのはわかるのだが、長年の習慣と化した夕食後の一杯がないと何となく落ち着かず、なかなかやめられなかった。
そこで私は、カフェインレスのコーヒーを試してみることにした。
カフェインレスのコーヒーとは、その名の通りコーヒーからカフェインを取り除いたものである。
まったくカフェインが含まれていないわけではないが、通常のコーヒーと比較するとカフェイン含有量はだいぶ少ない。
ちなみに、昔はジクロロメタンなどの有機溶媒を用いてカフェインを取り除いていたそうだが、最近は超臨界二酸化炭素を用いているようである。
正直に言うと、以前はカフェインレスのコーヒーをちょっと馬鹿にしていたのだが、実際に飲んでみると味は意外に悪くなかった。
そして確かに、コーヒーを飲んだ後の覚醒作用は弱く感じた。

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